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近江八幡の料理人は 昔
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この間のしつらえ 直木賞「利休にたずねよ」にはまる
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花は「砧椿(きぬたつばき)」
枝物は「百日紅(さるすべり)」
花入は信楽。

枯れた百日紅の枝のかわいらしさと鮮やかに且つやさしく映える椿。
花入の信楽も火が自然と生み出す模様がすばらしい。
名も無い花入ですが個人的にはこういう自然な造形美がいい。

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「紅爐一点雪」  こうろいってんのゆき
紫野則和

人生と言うのは赤く熱い爐(いろり)に舞い落ちたひとつの雪がたやすく消えるようにはかないものである


ということを意味しているらしい。



点の字はPCで出てこない。



先日、先生が面白いと言うので今年の直木賞をとった山本兼一氏の「利休にたずねよ」を買った。
あまりの面白さに昼食のわずかな休憩時間に毎日読んでいる。
人間臭くも人間離れした利休とその周りの人々の思惑・情念
そして茶の湯の初心者の私でさえ文字からその芸術的な茶室でのやりとりが伺える。


もともと理系な私は小説などほとんど読まない。
しかしこの作品からは臨場感を感じる。こんなことは初めてだ。

「しるもしらぬも  細川忠興」の章では庖丁式に関するエピソードも登場する。



面白すぎる。



しかし
これはドラマ化したらつまらない。
想像による臨場感は実際に目で見てしまっては消えてしまう。
出来ればこのまま文字のままであってほしいものだ。それでこそ賞の価値ある文字であろう。




毎日30分程度の読書がここ数日の楽しみになっている。
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テーマ:日本文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

今年も生き残るために その10 漬物
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日野菜です。


日野菜は名前の通り日野町が発祥とされる蕪の一種で、北の庄菜の近縁種。

専ら漬物にされるこの野菜。
というより漬物がこの野菜の最高の生かし方なのである。



スーパーに並んでいる真空ものは大半が漬物液に漬けられ
各種アミノ酸が添加されたものです。
簡単に言うと味の素のような旨味が添加されているのです。
無添加であったとしても昆布を使うことが多いので
実質的にはグルタミン酸を添加する事に近いので別に問題視はしない。

しかし個人的にはやはり自然に近い状態を望む。


実際
スーパーで買うより自分で漬けたほうが安いしエコだ。

うちの店では糠漬けや甘酢漬けにする。
日野菜の持ち味である土の香りとわずかな苦味が酸味が加わると最高に美味しい。


甘酢漬けは手軽で日保ちもするし、糠床のように世話が要らないので
是非家庭でも皆さんに作って頂きたい一品。

あらくていいので刻んで塩をして水分が出たところで甘酢に漬ける。



サプリメントで栄養補給しているより
甘酢漬けの季節の野菜を少しづつでも食べている方がより自然で御飯や焼魚との相性もいい。


あわただしく食事を済ませてサプリメントで栄養補給。

そんな生活より
炊き立ての御飯と自分で漬けた漬物と味噌汁で食事を楽しんでみる。



漬物には豊富な種類がある。
糠漬け・甘酢漬け・粕漬け・味噌漬け・塩漬け・麹漬け・醤油漬けなどなど。
いずれも食品の保存が第一目的であるが、味もよくなり、かつ健康にも作用する。
鮒寿しに関しては便秘や下痢に効くと言う整腸作用を感じている。
それら漬物は私の祖母も「漬物は薬」と常に言っていたのを子供心に覚えている。


太古の頃より日本人にとって漬物は食品であると同時に生薬でもあったのだ。



しかし、生薬となりうる漬物は発酵系の漬物と思われ
現在の市販されている漬物の多くは発酵はしていないのでスーパーでかった漬物には
体への生薬の効果はあまり期待できない。

今日本人のどれほどが古典的な漬物を食しているだろう。




インフルエンザが今年は去年より流行しているようだが
特効薬の無い病気に対抗するには基礎体力・免疫力の強化が必要。

もしかしたら漬物はインフルエンザに対抗できる因子になるかもしれない。




いろいろ書きましたが後半の記事には、医学的・科学的実証がされたものはなく
わたくし個人の記憶と経験と仮説によるアバウトな意見ですので
あんまり真剣に考えていただかなくて結構です。




しかし
漬物は余りそうな野菜を保存することで廃棄や流通のコストを抑え
各家庭で作れば食生活は豊かになり
ビタミンの補給や生薬としての効果を常に身近に置くことになり
ひいては無駄な医療や健康器具・食品の開発コストを抑えることにもなる。



いいことだらけではないか。



またしても想像がすすんでしまいました。
これぐらいにしておきます。

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今年も生き残るために その9 生活に楽しみを
先日はスーパーに買出し。家で晩御飯を作る。


いつものアルプラに入るとまずは野菜コーナーから。
最近中華を食べてない気がしたのでレバニラでもしようかと韮を手に取る。


韮は結構値段にばらつきがでるのですがこの日は高かった。
1束198円だ。

レバニラなら韮をふんだんに使いたいところが渋って1束だけにした。
かわりに豆もやしをかごに入れる。

もやしはいい。安くて美味しいやさいの1つだ。
豆付きのヤツでも50円以下だ。


旬の菊菜とえのきは148円。
水菜と厚揚げも。


赤蒟蒻を1丁かごに入れて次は鮮魚コーナーへ。




おっと
琵琶湖の「すじえび」があるではないか。500gで450円程度。
全部生きている。その日に上がったやつのようだ。

この時点でレバニラから変更してチヂミに。
そして、280円の近海の真鯖があるではないか。
もちろん買う。



マルナカ製麺さんの蒸し麺を買って買い物終了。

残り物の冷ご飯があったので

お献立は

1.琵琶湖すじ海老・菊菜・韮のチヂミ
2.真鯖の竜田やきめし
3.真鯖の骨でとったスープで湯麺
4.赤蒟蒻の煮物
5.厚揚げと水菜のたいたん

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粉もんは簡単かつ安くそして美味しい。
海老は半分程度と菊菜・韮が1束づつでチヂミが5枚焼ける。
残った海老はまた今度に使おう。



前にも書いたことがあったが
琵琶湖のすじ海老はちょっとしたコツでかなり美味しく出来上がる。
ただし桜海老より殻が少々固いのに注意して食べる。

竜田は30分ほど味をなじませたやつに粉をまぶして
冷飯を炒める前に焼き、そして炒めた飯に混ぜる。
青背の魚の焼き飯もなかなか見かけないが、下味に薬味を効かせればかなり美味しい。

そして汁物。
妻も私もそして娘も味の濃いラーメンよりもどちらかというと
別館牡丹園的な湯麺のほうが好みなのだ。

具などなくともシンプルな出汁と麺の組合せがよければ
他の料理と一緒に楽しめるというわけです。
ゆえにシンプルな素材の出汁を使ったクリアな味に仕上げる。
マルナカ製麺さんは近江八幡に会社があり
蒸し麺も余計な添加物の無い安心のものを作っている。


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これは実家流の炊き方だが
臭みぬきをした蒟蒻と水と味醂と醤油を鍋に同時に入れて煮込む。
鰹と昆布の出汁など面倒で家でなかなか誰もしないのが現実。
しかし出汁と具の二方向に煮干を活用するやり方はお手軽で美味しくそして生ゴミが出ない。



家で料理をするのは楽しい。
個人的な趣味と言っていいかも知れない。
別にそこに深い信念はいらない。
ただ家族のために作る。
最も料理の仕事をしていて幸せを感じる時かもしれない。

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アナゴンダ画像
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ふぐ1キロサイズの頭上にたなびいております。3キロはあるであろう魚体です。




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「アナゴンダ」入荷
アナゴンダ?????


そう
そんな生き物はいない。
もちろん辞典にも載っていない。



これは本日入荷した穴子に命名されたものである。




日本で揚がる穴子は大体マアナゴでありますが
地方によって、また大きさなどによって若干の呼び方の違いがある。

神戸では「伝助」「ビリ」など
他聞いたことがあるのは「べえすけ」というのがあったかな。




しかし
本日入荷したヤツ!は
そう、きゃつはデカイ!!!

とにかくデカイ。
伝助と呼ばれる大型の穴子を何度も見るが
全長1メートルで胴の直径が15センチはあるのは初めてみた。
最大級である。


持ってきた魚屋が言う。




「このアナゴンダどうしましょう」



(ん!?)



(アナゴンダ!?)



そう、
魚屋による命名だった。




(おもろいやないか)


今日から最大級の穴子にはこう呼ぼう。




「アナゴンダ」



画像は明日掲載しよう。

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京都で食べまくる その2
先日の続き。



「阪川」に行こうと思っていたが、
時間的にも2回転目からしか空きが無いそうだったのでボツ。


子連れで料理屋に行こうと思うと個室ありの店しかない。
歌舞練場近くの「おかだ」に決定。

二階の個室を用意していただき、お姉さんの子供慣れした対応に好印象。



おまかせコースを頼むより単品で頼む方がうちの女性陣には都合がよく
このお店はうってつけ。


お通しは 黒豆の長芋寄せイクラと蕗ののせたの

さあ注文です。



ぼたん海老入りの造りの盛合せ
天然ぶり・ひらめの造り
甘鯛の蕪蒸し
海老芋の餡かけ
馬刺し
菊菜のお浸し
海鼠
生麩田楽
丸鍋
貝柱のかきあげ
雲子フライ
野菜雑炊
あと3品ほど食べたけど忘れたな。



個人的にはおまかせを頼んで、
料理や味の新しい発見もいいのですが
単品ではほぼ定番ものの注文、つまり何度も食べたことのあるものが多くなり
それゆえに他店と自分の味との差を見つけやすい。


蕪蒸しは昼に「じき宮ざわ」の最初の料理でありましたが
宮沢さんは蕪の香りがやや控えめなのに対し
こちらはしっかりと主張しております。ゆえに餡のインパクトもちがう。

コースの中の一品と単体でのものでは
やはり同じ名前の料理でも違う。ご主人の人間性もあるであろう。



丸鍋は焼葱と九条葱を使用。
薄く葛を溶いた仕立てであります。
九条葱のフレッシュな香りが焼葱では味わえない丸鍋の味に。
当然のように美味しい。


うちの店でも今月は会席に丸を使用しておりますが
やはり夏・秋の天然ものに比べると出汁の旨味が薄い。
生姜と葱の効いた丸は冬にぴったりな料理だが
残念ながら丸が最高に美味しいのは冬眠前の天然物だ。


馬刺しはうちの小さな4歳の肉食獣が1人でたいらげる。
しかしタテガミと一緒に食べた方が美味いと言っても聞き入れられず
残ったタテガミだけを私が食べる羽目に。


海鼠は生のタイプ。
茶ぶり海鼠の柔らかな感じもいいのだが、妻も私も生の方が好きだ。

海老芋はなんにしても美味しい。
しかし煮含め方で店によって大きく違う。
おそらくこちらのお店は割りと短い時間かと思われる。1時間半程度か。
うちの店もそうだが程よいねっとりした食感はこれくらいがベストかな。

昼間の宮沢さんは長時間ゆっくりと煮含めるタイプ。
その場合は柔らかな舌触り、ホロリと崩れる感じに仕上がる。ゆえにねっとり感は少ない。
どちらも美味しいが
どのように食べてもらうかで仕立てがちがう。


酒は冷酒を2種類ほど頂き程よく楽しむ。



飲んだ後に炭水化物を摂取しないことにしているので〆の御飯物は私は食べなかった。
美味しそうな品が書いてあったが、最近は誘惑に負けることは無い。

テーマ:和食 - ジャンル:グルメ

1ヶ月ぶりの休日は京都で食べまくる
いやー長かった。
1ヶ月ぶりの休みだった。

しかし毎日働いていると別に休みなどどうでもよくなってくるから不思議だ。
冗談でなく、最初の2週間ぐらいは休みがほしくなるものですが
正月を過ぎてからは休みが欲しいという欲求は日に日に薄れてゆくから驚きだ。


江戸時代までは商人の休みは盆と正月。
曜日が無い時代にはもちろん1週間の概念は無い。
ゆえにほぼ毎日が労働だ。

毎日働いていたら休日の感覚すら無くなってゆく。いいんだかわるいんだか。


さて
1ヶ月ぶりの休みは京都に出かけることにした。
大丸に買い物に行く妻たち2.5人女性陣をおいて
漬け麺の店に足をのばすも昼時ということもあって並んでいる。
個人的に並ぶのは嫌いだ。しかも店に入る前に食券機がおいてあるのをみて幻滅してしまった。
機械的に人間が整理される事が嫌なのか
町屋風に作られたたたずまいの中に食券機があった事で
人間性が削られている部分になにやら違和感を感じたのか
なにせすぐに出てしまった。

外にでてみるとすぐ隣に「麺処」あるではないか。
そちらに入ってみると
まず人間がいる。店員さんの「いらっしゃいませ」の声と顔がまずある。
あわただしく厨房で働くご主人と思われる人や
その他の店員さんは忙しくもテキパキと仕事をしている。
近所に出前もしているようだ。
岡持ちで出前もしている庶民派の麺処。
定食もこなすそのスタイルは昔ながらで、店全体に人間臭さを感じる。
ちょっと小腹に入れるつもりの掛けそばはおいしかった。


結果的に
スタイリッシュに流行っていようと
入り口から人間性を排除している店より

お年寄りが普段から安心して使える人間臭い店のほうが個人的には性にあっている。

普段からお客様に待たせることも多い私が言うのも怒られそうだが
やはり人間は一人ひとりの気分次第であるということだ。


その後
大丸裏にできたスタバの二階で豆乳バージョンのコーヒーを飲みながら本を開いてお勉強。
うーん、普通のオレにしておけばよかった。


1時45分から予約していた「じき宮ざわ」へ行く。
焼胡麻豆腐がウリの日本料理店。最近注目されているようなので行ってみたかった。
柿傳や和久傳が修行先らしい。
折角なので7000円の昼のコースにしてみる。

1.甘鯛の蕪蒸し
1.黒豆豆腐と鶯菜白味噌椀
1.きはだまぐろのお造り
1.飯蒸しの自家製唐墨のせ
1.焼胡麻豆腐
1.海老芋と聖護院蕪と鶉丸と菊菜の炊き合せ
1.岩もずく
1.ごはんと漬物と赤だし
1.デコポンとイチゴ
1.最中とお薄


器・盛付・味付け・献立全てにおいて茶懐石の影響を感じる内容。
椀においては木地塗りのよい物で食前酒の杯も塗り物。
白味噌は山利・石野あたりか。発酵加減がなんともいい。しかし煮詰まったか濃い目。
唐墨はしっとり感があって低塩。おいしい。今度行けたら作り方を聞いて見よう。
メインの焼胡麻豆腐については何も言うまい。ただ酒はなにを使っているのかが気になった。
炊き合わせはしっかりとボリュームがあります。
最後の御飯は煮えばなのアルデンテを一口いただき
あとは十分蒸らし終えたものをいただきました。

吉兆の徳岡氏をはじめアルデンテの仕上げが最近流行っているのか。
茶懐石風に煮えばなを食べるのも一興。
水と米の香りがわかりやすく残る感じ。
がつがつ食べる習慣のわたくしには完全に米が糊化したほうが食欲が沸いてくる。
性でしょうか。
漬物沢山いろいろ楽しめます。
ご主人の真摯な姿勢は一つ一つの料理に反映され全体を形作っていました。

勉強させていただきました。




そして夕方
女性2.5人と合流して祇園へ向かう
続きは次回へ。

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今年も生き残るために その8 農政
今日の会席料理の一品。


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横輪のとろ炙り 横隔膜と皮の霙和えと共に 黒七味風味
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通常とろは山葵醤油ですが
炙りの香りを添える場合は山葵醤油も良いがこういう仕立ての方がおいしい。

続く蒸し物
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地大根と塩鮭の玉締め 松の司吟醸粕餡かけ鮭の出汁仕立て

塩鮭というのは酒粕の香りが良く合う。




さて本題

日本の農業は方向転換をする時期にきている。
というか、政府や消費者が農業を見直さないと生活は根底から揺らいでくる。


食料が安定しだした頃からか徐々に一次産業は軽視されてきた感じを受け取る。

どこかの大手社長が
「農業は外国にやってもらって、日本は工業をやればいい」みたいなことを言っていたらしいが
今では何百年間も水田耕作をしてきた貴重な土地が埋め立てられビルやアパートが建っている。
一旦、水田を埋め立ててしまえば簡単には元に戻るまい。

さらに
農業だって技術が必要で
日本の風土にあった技術をもった農業職人はどんどん減っている。
いいのか?


日本料理が全世界で注目を集めているのは有名だが
その根源たる日本のオリジナリティある食文化は
現在グローバル化して特性を失いつつある。

私が考えるにこのままでは日本人の体は日本の風土に合わなくなるのではないのかと考える。
これは極端な話だがその根拠はまた別の機会にしよう。

とにかく
一次産業は貴重な命の泉源。
もっと尊ばれる仕事のはず。

最近になってやっと見直され始めているが
これから仕事に就く若者の価値観はテレビに街に汚染されている。
一次産業志望の若者の増加は見込めない。

まずは教育からだな。



農政もやっぱり教育からのようだ。

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今年も生き残るために その7 職人
不況にも関わらず本日は満席御礼。


ご予約いただいたお客様皆様本当にありがとうございます。



「よかった」と感じていただけるように
再来店いただけることを切に願いまして
毎日の仕込み・料理に取り組まさせていただいております。



しかしこれも何の保障もないものです。
来年の、いや来月の売り上げなど本当にどうなるかわからない。


それでもうちの店にとって大事なことは
「お客様のために、自分たちのために、そして近江八幡のために」なっているかどうか。



近江八幡は、いや日本全国ですし屋は減っている。
外食産業の市場規模そのものが縮小しているが
職人のいるカウンターの店は年々減少している。


これは何を意味しているのかというと
日本料理・和食・寿しの技術・文化が衰退することを意味している。


つまり、技術を持った寿し職人が減っている。
職人にももちろんいろいろいい職人からとんでもないものもいる。
しかし技術者はなかなか育たない。
減ってしまった職人を増やすことは今後難しいだろう。



料理はレシピ化すれば誰でも、最近は機械でも再現可能かもしれない。
職人などいなくても良さそうだが
料理はお客様に合わせてカスタマイズされることが理想ならば
職人無くしてこの理想は追うことが出来ない。




かつて、今でもそう呼ぶ場合もあるが
寿し職人の立つ場所を「つけ場」と言う。
これは昔、寿しが漬物(熟れ寿し)であったころ
”漬ける場所”と言う意味で「つけ場」と言うようになったらしい。
(吉野雄氏:鮓・鮨・すし)

つまり
すし職人はかつては乳酸発酵を活用する術を知っていた。

現在のすし職人はどうであろう。
現在の技術は持っていても
過去に持っていた技術も伝承できているであろうか。
否。
これは進歩しているといえるのであろうか。

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会席料理カスタマイズ
いつものお客さまK氏来店。


いつもは4人ぐらいでカウンター。




今日は8人なので個室へご案内。



普段はお好みでお勧めメニューからチョイスですが
今日はおまかせをご所望。


会席料理は通常、完全なおまかせで
大勢のお客様に対応できるように無難に献立していますが
好みが解っているお客様は違います。


8人といえどもその中の3人まではいつものお客様。
飲み物との相性、嗜好、季節などを考えカスタマイズ。

で、こんなかんじ


前菜:新物のれそれと長芋の薬味ポン酢かけ
造り:横輪中とろ 真いわし 寒ひらめ
煮物:キンキの煮付け花菜そえ
珍味四種:へしこ 干子 ゆべし 秘密の珍味
焼物:雲子の塩焼き
蒸し物:塩鮭と地大根の玉締め 松の司吟醸粕餡かけ
寿し:いろいろ
止椀

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明らかに内容が違う。
法事の席でこんな料理は出せない。
完全なる酒宴の料理である。


料理スタート前
挨拶をしにゆくと予想どおりの「のれそれが欲しい」の言葉。
そして珍味連発を「いつものあれ」式注文。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

総塩分量が多い。
特に珍味4連発は酒を進ませる。



さらに予想通りの「松の司」注文。
蒸し物には相性のいい松の司吟醸粕。



本来会席料理みたいなおまかせコース料理的なものは
お客様の嗜好を知ってこそ提供しがいのある料理形態。
しかし、どうしてもお仕着せみたいな感じになってしまうのが
会席料理の欠点。

店としては会席料理カスタマイズを目指しております。

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るみ子の酒 噴出予想日
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昨日はハタハタと一緒だった。
旨い。

飛び出る・噴出す「るみ子の酒」をいただく
山下さんから酒が届く。


山下さんが懇意にしている伊賀の蔵元「森喜酒造」さんの酒。




なにやらテレビでも紹介されたようですが
先入観無しにこのラベルを見るとおもしろい。
このラベルを見ながら酒が飲める。



にごり酒は基本発酵途中の酒をそのままに近い状態で瓶詰めするので
まだ発酵している。


物によっては栓に炭酸ガスが抜けるように穴が開いているが
この「るみ子の酒特別純米にごり生原酒」は穴が開いていない。
つまり発酵による炭酸ガスが酒の中に封じ込められシャンパンのような炭酸入りの酒になる。


無論、明けるときには注意書きに従い開栓する。


テレビではF1の表彰台なみの噴出しであったようだが
酒を美味しく味わうためにも噴出さしてはならない。




鰆と蕪を煮付けにしたものをアテにしながら
キレのいいこのスパークリング日本酒をいただく。


旨い。




米を使ってこのように香り高い酒を作り出せる技術に畏敬の念を抱かずには入られない。
果実を使ってフルーティな香りを生み出すのは当然として、
酒を造る酵母が米を発酵させるとエステル系の物質を生み出し
果実の香りなるという仕組みらしいが(小泉武夫氏)全く先達の知恵には驚かされる。


日本酒万歳。


シャンパン飲んでる場合じゃないぞ日本人。

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今年も生き残るために その6
新年に先生から頂いた言葉。

「芽は叩けば上に伸びず横から伸びようとする。
しかし真直ぐな芽より強く伸びることが出来る。」



先生ご夫婦の人生を語っていただいた中の言葉ですが
「あんたにこの言葉を新年にあげるわ」と言われ、しかと心得たのでした。




何事も平々凡々とすごせる事ほど幸せで甘いものは無い。




楽観主義者の自分にとってこれからの人生にどれほどの挫折が待っているのだろうか。
妻にはいつも「悩み事なんて無いやろ」と言われております。

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今日のしつらえは
「結び柳に蓬莱飾り」。


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蓬莱飾りアップ。
洗い米・熨斗あわび・勝栗・ゴマメ・結び昆布・炭・柚。


軸は奥谷秋石の梅の絵。



茶室には藤村庸軒の軸。
ちょっと今日は時間が無かったので今度先生にじっくり話を聞くことにしよう。

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今年も生き残るために  その5 初釜の茶事
毎年恒例の初釜茶事の点心の出前。



景気に関係なくこの恒例行事は行われるようだ。

今日の初釜点心の内容はこちら



先附け:金時人参豆腐と胡麻豆腐の紅白に
            子持ち昆布海老旨味出汁かけ
六角点心:小巻玉子 琵琶湖公魚 壬生菜浸し 
       丁字麩辛し和え 黒豆 目鯛柚庵焼
煮物椀:海老芋と天然寒鰤松の司吟醸粕汁仕立て
預鉢:河豚皮と白菜の霙和えポン酢松の実紅蓼添え
御飯:琵琶湖蜆御飯
小吸物:巻麩



折敷に利休箸を付けて届ける。




茶を楽しむ事を主体にすればおのずと食事の量は加減されてくる。
もちろん料理や素材の質を下げる事など絶対無い。
むしろ、少ない量で質の高いものを求められ、それに応えるために料理する。


通常、というか一般的に食事は満腹感を得られる事で満足する傾向が強い。
簡単に言えば「安くて美味しくていっぱい食べられる」に価値を置かれてきた。


しかし、満足感を科学すれば
食事に付随するシチュエーションにおいて満足を得られれば
満腹感もまた得られるということでありそうだ。
もちろん料理がそのシチュエーションの主役になることも大いにあるわけだが、
「茶事の点心や懐石のように茶を美味しく飲むための食事」のように
料理を一歩引いたところで楽しむことができたら
食事の満足感はもっと上がる。(気がする)


なんかインスピレーションが沸いてきた。






なんか見えてきたぞ。






忘れんうちに頭を整理しておこう。

テーマ:日記 - ジャンル:日記

新春早々のねた
新年に入って天気がなかなか優れない。

外は雪が降っている。



子供のころは
いや、
20そこそこまで雪にときめいていた。
今は仕事に影響が出る事への嫌気の方が先にたつ。


ウィンタースポーツは小学生の頃からずっとしている。
世代的にもっともスキーやスノボの流行った世代ではないかな。
贅沢な遊びだ。


昨年ははりきりすぎて高鷲で肋骨をいわしてしまった。
1ヶ月程度違和感があったが、あとから折れてたことに気付いた。






関係ない話はおいといて
今日は新春入っていきなり新物のサクラマスが入ってきた。
旬はもちろん春。
でも結構いい脂も乗っていて鮮度もいい。
真冬といえどももう春の足音が聞こえてきた。


春   春   春



早く来て欲しいが冬も楽しみたい。

テーマ:和食 - ジャンル:グルメ

今年も生き残るために その4 
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蝋梅(ろうばい)


庭先に咲いている。

香りの強い蝋梅ですが、この蕾のかわいらしさがなんとも言えず
カウンターの後ろに飾ってある信楽焼の壷にいれてみた。

信楽の壷はやはり梅が似合う。





さて
今年も生き残るために必要なことは
近江商人の教えににもあるように始末してゆかなければならないということ。



世間一般には「始末」という言葉をどのようにとらえているのでしょうか。




「始末してきばる」
この「始末」は「後始末」や「始末書」にあるような事後処理を表している言葉ではない。


この言葉の意味は
・人物カネの価値を最大限に活用することで無駄な経費をおさえる
・そして自らもきばる(「きばる」は「真面目にがんばる」みたいな感じ)


今のご時勢では単純な経費の削減では乗り切れない。

削る経営なら誰だって簡単に思いつく。

それより
10年20年と長く世間様に必要とされる店を作りを考えるなら
単なる削減に留まらず
始末してきばらなければならない。




ちなみにこれは飲食・小売業の話。
建設・製造関係については話が違うと思う。

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今年も生き残るために その3  テレビ撮影
昨年末にオファーのあった日本テレビ特番のテレビ撮影。



「もし今その食べ物がこうであったら歴史が変わったかも」という切り口で
日本の歴史に関わったとされる食べ物を紹介するという企画らしい。



放送日は今月1月17日午後3時30分から。


食材は「鮒寿し」。




光秀が用意した鮒寿しの臭さに信長は怒り、
家康たちの叱責に耐えかねた光秀が本能寺の変へと進んでゆく。
もしその鮒寿しが臭みが少なく信長にも食べやすいものであったら歴史が変わったかも。


なんて、史実をだいぶ誇張してとらえ、
さらに簡単な発想ではありますが、テレビ番組としては面白みがある。


こちらとしましては鮒寿しを全国にアピールできればそれでよいのです。
ちなみに今日の撮影はうちの鮒寿しにぎりに使用している「カネ正」の小西氏に説明を依頼。
彼の鮒寿しにかける思いを全国に届けられれば鮒寿しの新たな歴史
いや、滋賀県の日本の食文化の大切なものを残す力になると思いこの撮影をうけました。


今回は私は出ておりませんが放送が楽しみです。


鮒寿しについての薀蓄はまたにしましょう。


本題、「今年も生き残るために」
昨年来テレビの撮影に何度かきていただく事がありました。
テレビの影響力はやはり大きかった。
私ども一介のすし店には計り知れない思惑で
そこに多くの大企業からお金が集まることに納得するしだいでございました。
しかしながら
一過性の情報にはやはり一過性の影響力しかなく
継続的な商いにはもっと地盤を固めることが大事であると考えるようになりました。



飲食店の地盤などはっきり言ってもろい。
リスクはいたるところにころがっている。

なぜならば
スタッフの不注意ひとつで食中毒という最大の信用リスクを犯しています。



うまい・まずいの問題ではない。いやうまい・まずいの問題にもつながる。
今年も第一優先課題は安全性だ。



今年は一般個人消費もだいぶ下がる見通し。
ならば気配の無い売り上げのために下手な宣伝は逆効果。
それより緊縮財政で効率的な運営・営業を心がけ
料理・サービスの質の向上を図る。

今こそ脱皮するいい機会。




いつでも大風呂敷広げます。
できるかな?

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今年も生き残るために その2
昨日のつづき。


今現在仕事も棲むところもある人間が何を言っても
いま困窮している人間にとっては説得力など無い私の考えですが、

数年前には「ハケンの品格」だったかテレビドラマになるくらい派遣が社会に浸透。
「正社員が残業していてもさっさと帰る」「そういう契約ですので」
なんて話を実際に派遣社員と働く人から聞いた。

薄情な会社との付き合いを自ら望んで契約・派遣で働いて
いざというときになって「突然の解雇はあんまりだ」と情に訴える。


なんだかなー。



田舎では、いや飲食店の多くは労働力不足に悩んでいる。
「決まった時間だけ働けばいい」「余暇は自由に使いたい」「会社のためになどとばからしい」
などと甘い考えで働いているようではいざというときの底力が無い。


なぜに自分のことしか考えない人がこんなにも増えてしまったのか。
個人主義アメリカ文化が日本を覆いつくそうとしている。



今一度近江商人の理念「三方よし」を思い出し
そして知らない人も知ってほしいものです。




ひとはやはり人の為に生きてはじめて生かされる。
自分ひとりでは生きられないのだから。



料理と関係ないことばかりなので最後に料理もの。
20090105213916.jpg
あんまり綺麗な画像ではありませんね。

これは「北の庄菜」の発酵漬けの研究でございます。
現在20日目ぐらい。



塩分15%で2ヶ月の発酵を予定。
高菜のような仕上がりを期待しております。

現在軽く発酵臭(糠漬けのような匂い)がします。


新たな食文化が創造できるか楽しみ。

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今年も生き残るために
新年明けましておめでとうございます。


例年のごとく年末年始の忙しさによりブログは放置状態。
本日よりまた気持ち新たに始めてまいりたいと思っております。



さて
「生き残る」などと申し上げましたが
正味の話どうなるかなんて判らないのが実情です。


毎日ニュースや新聞を見れば
不景気な話がこれでもかと並んでおります。



マスコミは毎度のごとく人々の不安を煽っているように感じますが
個人的には戦争にでもならないかぎり大丈夫と思っている楽観主義の私であります。


なんだかんだ言って最後は人間の生きる本質に近付けばそんなに悲観的な状況でもない。


ニュースでよく見る。
自動車産業が契約社員を解雇するってやつ。
突然の解雇は災難かもしれませんが
「仕事が無いから困っている」って?

冗談じゃない。
跡取りが無くて困っている農家は全国に多いはずだ。
作らなくなった田んぼや畑は多いはずだ。
仕事が無いなら田舎で農業をはじめるんだ。
食べ物の心配は少ないぞ。


東尋坊に向かう前に過疎化した田舎へ向かうんだ。
機械化した生活から脱して自然に向かうんだ。

そこには
きっと今までより刺激的で魅力的で生きることを実感できる環境が待っているはずだ。





身勝手に書いておりますが
今の日本ではまだまだ絶望には程遠い。
戦中・戦後すぐの日本のほうが遥かに絶望的ではないのか。



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