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近江八幡の料理人は
近江八幡で日本料理の世界に生きる丸刈り36歳のつれづれ。
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おいしい黒豆の仕上げ方 ぶどう豆
昨年も紹介した黒豆の古典的料理「ぶどう豆」。

黒豆の煮方は地方によって、また料理人によってかなり違いがあります。
この古典的「ぶどう豆」は軟らかくそしてふっくらと炊き上げた黒豆で、
黒豆の色素はやや薄くなって、赤褐色のぶどうのような色になります。


昨年にひきつづき、近江八幡白王町産の丹波黒を使います。(丹波黒は品種)

白王の黒豆はふじっこの黒豆にも使われているほど高品質。
黒豆 (1)
一晩、白水(米のとぎ汁)に漬けて戻しておいた黒豆をまず茹でます。
この茹でるときに使うのが、ワラを燃やして作る灰です。

灰は茹でるとその成分で茹で汁がアルカリ水溶液となります。
これは日本料理の古典的な技術で、この水溶液を「灰アク」と呼びます。

灰アクはアクの強い野菜のアク抜きや、硬い物を軟らかくする作用をもっています。
科学の発達によって、今はアルカリ水溶液を作り出す方法として「炭酸」をよく使いますが、
先人の知恵ですね、焼き場でたまった灰を使って美味しい食べ物をつくってきたんですからね。

栃餅なんて灰アク活用の神髄みたいなもんで、あれをつくった日本人の先祖に脱帽です。
フランスに住んでる(いまはイギリスか)知り合いは、
公園に落ちてた栃の実を毒があるクリだってマダムにおしえられたそうな。
フランスの食文化には栃の実を食べる知恵は育たなかったようですね。



おっと、話がそれた。
黒豆 (2)
ワラの灰アクを活用して茹でるとどうなるか、
まず皮が軟らかく仕上がる、そして焼いたワラの香ばしい香りがほのかに豆に移る。



黒豆 (4)
茹で上がりを十分にさらして、水にあげる。

あとは好みの味の蜜に漬け込む。
黒豆 (3)
うちの蜜は結構濃いめの甘さ。
蜜を濃くすれば豆はすぐにシワがよる。

一気に蜜に豆を入れるのではなく、徐々に蜜を濃くしてゆく。
気の長い仕事。
時間はかかるけど仕上がりは上々。
蜜は砂糖だけでは物足りない。香りがないからです。
最後に醤油を入れてやります。

醤油はいつも使ってるやつで、豆と小麦と麹と塩と水だけで作る昔ながらのやつです。
醤油の話はまた別の機会に。


さて、おせちの仕込みも佳境。
今年もあと4日。
がんばりませう。

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テーマ:日本料理文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

未だに料理人も混乱するアブラボウズ(黒ぼう)とアブラボウとクエとアラ
クエ・アラ・アブラボウズ・アブラボウ

未だに情報が混乱している鍋料理の魚たち。



これらは冬になれば必ず出てくる名前だ。
料理人や市場の人間ですら、どれがどれだかわかっていないことが多い。

とくに、アブラボウズとアブラボウに関しては、地域によっては同じ呼び名だったりする。



クエとアラに関してはいまさらだが、ハタ科の大形魚でともに高級魚だ。
白身の淡泊な味わいと、時に脂がのったコクのある風味、皮のゼラチン質が美味。
学識名はクエなのだが、九州で揚がるものをアラとよび、
かの「美味しんぼ」にも登場する。また和歌山では名物とされる魚だ。




問題なのは呼び名も一文字しか変わらないアブラボウズとアブラボウだ。
共に白身の魚であり、強烈に脂がのっている。

ところが
この2種は種としての科目が違い、アブラボウは食用が禁止されている有毒魚だ。
アブラボウが禁止されている理由はアブラボウが持っているその強烈な脂の成分だ。


通常人間は食べ物を消化するために胃・胆嚢・膵臓・十二指腸・小腸・大腸から
食物を分解する消化液(酵素)が分泌されている。
アブラボウに含まれる脂肪は、これら人間の消化器官から出る酵素では分解できない。
だから、食べると消化できずに腹を下す。


アブラボウズに関してはアブラボウとは別種で、この魚が持っている脂肪は人間の消化器で分解・吸収できる。
つまり食べても大丈夫なのである。


この脂ののった、たべても大丈夫なアブラボウズが数年前、ある料理屋でクエと偽って提供されていた。
これが大問題になり、そしてまた、先のアブラボウに関する毒性の情報が混乱し、
ついには厚生労働省が国民から意見を集めている始末だ。


ウィキペディアではアブラボウズとアブラボウの情報がすでに混乱しており、
クエの養殖物がアブラボウズだと思い込んでいる人がいたり、
アブラボウの毒性の情報だけを知った人がアブラボウズは食用が禁止されていると思っていたり、
事態は収束しそうにない。


ネット時代の負の部分だろうか、真贋見分けがつかない情報だらけだ。



料理人はもっと食品について知識を深めるとともに、
食べるお客様に対して、正しい情報を伝えなければならない。

テーマ:日本料理・寿し・割烹料理 - ジャンル:グルメ

久しぶりの稽古は心落ち着かせ
2ヶ月ぶりにお茶の稽古。
この数か月のバタバタで、稽古に臨むことができずでありましたが、
ひとつ心落ち着かせ、新年に向かうために行ってまいりました。
お稽古1220 (1)
いつもの路地をすすみ、いざ。
お稽古1220 (2)
椿「炉開き」。
椿の種類もいろいろですなあ。秋咲きの椿。
飴釉の花入れに丸板。
お稽古1220 (3)
軸は紫野大徳寺の故・大亀老師90代の筆。
払子の絵です。
新年に向けて色を払う思いを表す。
まさに今の私に当てはまる軸。

やはり、先生のところに伺うと得るものが多い。
2ヶ月の間伺えなかったのはもったいないのかもしれないが
それもまた、自分なり。

テーマ:茶道入門 - ジャンル:学問・文化・芸術

土からはなれては生きていけない(名言)
滋賀県農政水産部農産ブランド推進課 
「地元食材」みんなでマーケティング事業、
開発メニュー等発表会。

というのが、本日の知事発表会の正式名称。
長い・・・
滋賀県農水事業 知事発表会 (1)
さて、県事業は2年で事業が一旦終了するので、
昨年と同じような発表会ですが、行政側の舞台裏は勝手が違うようです。

しかしながら、どのような事業も継続なくして発展は得られないもの。
今年はしないのかと思っていたら、12月に入っての急なオファー、
来年につながるために参加してきました。

滋賀県農水事業 知事発表会 (2)
店としては日野産天然鹿の大和煮を北之庄菜蒸しにした一品。
パンチのある北之庄菜はジビエにも対応できる。

来年は清本さんに教えてもらった近江米羽二重糯で蒸してみよかな。



実は本日は店舗出品よりも滋賀県日本調理技能士会の売り子としてブースに立っておりました。
素材の持ち味を知ってもらうための蒸し野菜を提供。
生産者のみなさんに、

「自分たちの作った野菜はほかの素材とどう違うのかを知っていただく」

という新しい試みです。


雄山荘の森さんがプレス発表後に生産者さんたちに説明。
料理人からみた素材の特徴、どこを引き伸ばすのか、どこに注目して素材を扱うのか、
そんな感じの事を技能士会を代表して説明していただきました。

3年目に入った冬素材の生産者さん達は確実に目の輝きがかわってきてると思います。
この流れを来年もさらに発展できればよいのではと思います。

滋賀県農水事業 知事発表会 (3)
花街道・中川さんの料理はさすがにいつも綺麗です。
花街道ブログ、いつも目を養わさせていただいております。

滋賀県農水事業 知事発表会 (4)
滋賀県農水事業 知事発表会 (5)
森さんのぼっちゃんかぼちゃプディング。
これは目から鱗。
味の特徴を追ってきた私でしたが、形状の特徴を活用したところに新たな気づき。

今回はダイニングMooの井上さんや三徳の大澤さんの西堀さんつながりの方々も参加してはります。
滋賀県農水事業 知事発表会 (6)
三徳さんのビワマス寿し。
清本さんの赤丸蕪のビワマス寿しみたいにすれば、天然の淡い色目でも綺麗に見えますね。
きっと気づきがあったのではないでしょうか。

井上さんとは一緒になにかできるといいですね、とお互いに話しておりました。

花街道の佐藤さんには日野・寿志屋の田中さんを紹介していただき、
安土の信長ねぎの福本さん、とは1年ぶりの再会。
他にもいろいろな方と出会い・再会させていただきました。


実はこの発表会は毎回プレス向きにしているため、一般の方々が参加できません。
最後の方に臼井課長と相談させていただきましたが、
こういった事業でぜひ一般もの方々が見て、買って、食べて、
直に交流できる場であれば良いのではと申し上げました。


滋賀県にはまだ生命のみなもとたる水と土があります。
まだというより、滋賀だからこそあるのだと思います。


自然環境にある有機物質が豊富な土には多様な微生物が活動し、
その活動によって農作物が豊富に栽培、収穫され、
やがて人間の糧となっていきます。

自然からはなれて工業化した大地・街には生命ははぐくむことはできません。

水と土はこれから世界的に重要な資源となっていくと思います。
すでに水は国家間で資源として取引され、遺伝子組み換え農法による土壌汚染、
工業汚染、放射能汚染によって食糧を作れない土地は世界に広がっています。

今こそ、いろいろな垣根を越えて
土と水を守るべく、そしてそのモデルとなるように滋賀の農水を盛り上げていこうではないかっ!!
前向きな検討よろしくお願いいたしま~す。


テーマ:日本料理文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

カラスミのおいしさとは
からすみ。
日本の三大珍味のひとつに数えられる。おせちに毎年入れている人気の品でもあります。
DSC_0069.jpg
DSC_0070_20111205225618.jpg
上下の画像で何が違うかと言うと、塩分濃度に違いがある。
カラスミは塩分濃度を下げてやると色が濃くなり、
上げると薄くなる。

この辺はカラスミ工房やってる割烹の宿「美鈴」のあのオヤジさんに聞いたことだが、
どちらにしても清酒との相性は抜群だ。


なんでかって言うと、魚介類である時点で相性がいいのだが
一旦塩漬けしたボラの卵を塩分抜きするときに清酒に漬けてやるから、
清酒との相性がいいのは疑いようもない。


店によってこの塩分濃度が違ったり、干し具合がちがったりだが
おおむねうちのカラスミは評判がいい。


個人的にもこれをつまみに正月の清酒をやるのが恒例になっている。



日本清酒文化万歳!!にっぽん人の正月は清い酒「清酒」できまりだと思い込んで、
心をこめてカラスミをお作りしますw

テーマ:日本料理・寿し・割烹料理 - ジャンル:グルメ



プロフィール

かわにしたけし

Author:かわにしたけし
1976年生まれ。近江八幡出身。

高校卒業後料理の世界へ。21歳で有馬温泉・瑞苑(当時)大田忠道氏・竹取亭(当時)中島勇氏に師事。2003年に帰郷。新宮章好氏・故・刃根盛治氏らに師事し庖丁道清和四條流を学び日吉大社・近江神宮などの神事に奉仕し清和会として活動する。その他近江八幡農業政策などにも協力し地元食材の振興に努める。

2007年・2008年に亘る第1回日本料理コンペティションでは、近畿中国四国地区3位・全国決勝敢闘賞。
ぐるなびBOM2009協賛企業賞・関西エリア賞。

料理人初となる「おうみ若者マイスター」認定10号。
日本料理専門調理師・調理技能士。
滋賀県ふぐ調理師。



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